採掘難易度(Difficulty)とは?マイニングで用いる指標を解説

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この記事では採掘難易度(Difficulty)について解説しています。採掘難易度とは、マイニングによるブロック生成の際の計算難易度の指標であり、この採掘難易度によって実際のマイニングで報酬を得る為の「難しさ」が決まります。

<本記事の要約>

忙しい人向け!採掘難易度(Difficulty)とは?

  • 採掘難易度(Difficulty)とはマイニングによるブロック生成の際の難易度の指標
  • マイニングの効率化や新規マイナーの参入よってその難易度は日々増加している

マイニングで用いる採掘難易度(Difficulty)とは?

採掘難易度(Difficulty)を一言で表すと…
マイニングによって新規ブロックを生成する際の計算難易度のこと

採掘難易度(Difficulty)とは、マイニングによるブロック生成の際の計算難易度の指標の事であり、この採掘難易度によって実際のマイニングで報酬を得る為の「難しさ」が決まります。

プルーフ・オブ・ワーク(PoW)アルゴリズムに基づくマイニングでは、マイニング用のコンピューターを使って「ナンス値」を誰よりも早く見つける為の計算作業を行いますが、採掘難易度はそのナンス値を見つける際の難しさの指標とも言い表せます。

ビットコインなどの仮想通貨を調べていて、よく出てくるProof of Work(プルーフオブワーク)という言葉。 「聞いたことはあるけど、詳しくはわからな

管理者不在で行われる難易度調整

さて、PoWマイニングにおいてビットコインの場合だと、新規ブロックが10分に1度といった時間間隔で生成されるように採掘難易度が調整されますが、それは管理者不在の仮想通貨でどのように調整されるのでしょうか?

ビットコインのブロックチェーンでは全体のマイニングの終了時間を測り、そのマイニングの平均値が10分を越えれば採掘難易度が自動的に下がり、逆に10分を下回れば採掘難易度が上がるようにプログラムされています。
これは「難易度調整(retargeting)」と呼ばれており、2週間に1度のペースで行われるのです。

このように、予め決められたアルゴリズムによって管理者不在でも自動的にブロックの生成時間を一定に保つ事が出来るのです。
そしてこれによって、世界中に存在する強力なコンピューターを束ねてマイニングをしても、およそ10分掛けなければ採掘できないというセキュリティ性の強いブロックチェーンが作られています。

ハッシュレート(採掘速度)とは?

採掘難易度を見る上で同時に考えなければならないのがハッシュレート(採掘速度)です。
ハッシュレートとは、マイニングマシンの計算速度を表す単位(hash/s)であり、それは1秒あたりの計算量を表します。
そして、この数値が高い程PoWマイニングで効率良くナンス値を見つけ出す事が出来ます。

ハッシュレートとは? ハッシュレートという単語をご存知でしょうか?ハッシュレートは仮想通貨取引を行う際、仮想通貨を勉強する際に非常に大切なものとなって

なお、以下のチャートを見ると、ビットコインのハッシュレートは右肩上がりに上昇を続けている事が分かります。

ハッシュパワーが増え続けている理由としては、マイニングに利用されるコンピューターの効率化(CPU→GPU→ASIC)や、ビットコインを採掘するマイナー数の増加が考えられます。
では、このようにハッシュパワーが劇的に増加している事から採掘難易度にはどのような影響があるのかを以下より見ていきましょう。

採掘難易度(Difficulty)の現状とチャート

採掘難易度の推移を表すDifficultyレートを見ると、上述したハッシュレートと同様に右肩上がりの上昇を魅せています。

このように採掘難易度が日々上がり続けているのも、ハッシュレートと同様にマイニング市場を取り巻くマイニングマシンの性能が効率化されてきた事や、日々新規のマイニング参入者が増えている事が考えられます。

これはマイニング市場における競争原理が働いている証拠であり、マイナーが切磋琢磨している事によって、マイニングで報酬を得る事がより困難となっているのです。

イーサリアム(ETH)の採掘難易度(Difficulty)

では続いて、イーサリアムの採掘難易度を見ていきましょう。
現状イーサリアムでのマイニングはPoWアルゴリズムが採用されており、ビットコインと同様に計算力が高いマイナーが勝利し報酬を得られる設計となっています。

そして下記図の通り、2015年以降こちらも劇的にその採掘難易度は右肩上がりに増加しています。

参考:Etherscan

しかし、昨年2017年の10月にフォーカスして見ると、極端に難易度が下がっている事がわかります。

参考:Etherscan

これは2017年10月16日に、イーサリアムの「メトロポリス」と呼ばれる3段階目のアップデートが公式的に完了し、Byzantiumハードフォークによって採掘難易度の引き下げが行われた為です。
なお、このハードフォークの前にはイーサリアムのブロック生成時間が15秒から30秒へと遅まりました。

参考:Etherscan

このように、イーサリアムでブロック生成が遅くなる状況の事を「アイスエイジ」と呼んでいます。

採掘難易度(Difficulty)の上下によるメリットとデメリット

では、採掘難易度のパラメーターが上下する事でマイナーやその通貨を利用するユーザーにそれぞれどのような影響があるのでしょうか?
以下よりメリットとデメリットを見ていきます。

難易度が高い場合のメリット

採掘難易度が高いという事は、その通貨へのマイニング参入者が多くハッシュパワーが強いという事に繋がる為、難易度が低い通貨とは相対的にそのブロックチェーンが改ざんされ難くなります。
よって、採掘難易度が高い通貨はセキュリティ性が強くなるのです。

難易度が高い場合のデメリット

PoWアルゴリズムでは、同じ新規発行通貨をマイナー全員で追いかけるので、そのマイナー群のハッシュパワーが強い程競争は激化します。
なので、難易度が上がれば上がる程マイナーにとっては報酬を得難くなるのです。

また、採掘難易度が高い場合は新規ブロックの生成に掛かる時間が遅くなる事に繋がる為、その通貨を利用するユーザーにとっては承認が遅くなり、送金遅延の問題に繋がってしまいます。

難易度が低い事によるメリット

一方、採掘難易度が低いという事は、その分ブロック生成の時間が早まるので承認が速くなり、送金の迅速化に繋がるでしょう。
そして、難易度が低いとその分マイナーにとっては採掘による報酬を獲得出来る可能性が上がります。

難易度が低い事によるデメリット

しかし、難易度が低すぎるとその脆弱性を突かれて悪意のあるマイナー攻撃を受けるリスクがあります。
例えば、難易度調整を1ブロック毎に設定するアルゴリズムを使用していたモナコインは、難易度の低い時点を突かれてしまうという攻撃が起こってしまいました。

このように、スピードとセキュリティ性はトレードオフのような関係性を持っており、難易度が低いと簡単に攻撃されてしまう恐れがあるのです。

まとめ

本記事を要約すると以下の通りです。

  • 採掘難易度(Difficulty)とはマイニングによるブロック生成の際の難易度の指標
  • マイニングの効率化や新規マイナーの参入よってその難易度は日々増加している

以上が採掘難易度についてでしたがビットコインやイーサリアムなどといった代表的な通貨はハッシュレート含め、採掘難易度もこのまま増加を続けていく事が考えられます。

その中でこの採掘難易度はマイナーにとってもユーザーにとっても重要な指標となるはずなので、マイニングの現状を知る為にも押さえておくべきでしょう。


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