イーサリアムネットワークのGas価格が大高騰|高騰の原因を探る。

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イーサリアムネットワークのGas価格が高騰する

ここ一週間イーサリアムネットワークのGas価格(取引手数料)が高騰しています。

取引手数料は一時、仮想通貨投資ブームであった2018年1月の数値を超える瞬間もありました。

イーサリアムはDappsのトランザクション毎にGas(手数料)がかかるために、Dappsユーザー等に大きな影響が出ることが予想されます。

Ethereum transaction fees, 2016 to 2018 (Etherscan)

Gas価格とは?

Gas価格とは、イーサリアムネットワーク上で送金やスマートコントラクトを実行する際の手数料の大きさを示す指標です。

Gasが高くなると手数料は高くなり、Gasが低くなると手数料は低くなります。

ここで問題となるのが、Gas価格が高騰すると、イーサリアムのネットワークのつまりにつながることがある点です。

実際に直近のGas価格を見ると、最高で7/2に86GWeiまで高騰しており、4月から6月の平均値の4~6倍にもなります。

急激にGas価格が変化すると、通常であれば承認されるレベルの取引手数料であっても、送金が終わらなくなってしまう可能性があります。

例えば、ランザクションごとに40-80Gwei(今回の急騰価格の平均値)の比較的「安全範囲」内の手数料を乗せたとしても何時間もトランザクションがマイナーに承認されないといったことが起こりえます。

Binanceは、このトランザクション手数料の高騰を受けて、取引所からの送金トランザクションの手数料を180Gweiにまで引き上げました。これをドル換算すると、取引あたり約1.78ドル(ERC20取引の場合はそれより高い)になります。これは、ビットコインの平均トランザクション手数料1.55ドルを凌駕しています。現在ETHでの送金は非常に非効率になりつつあります。

Gas価格高騰の原因はFcoinの投票システム

https://www.fcoin.com/listing.html

ETHgasスタンドによると、高ガス取引の大部分はエアドロップ発行者からのものであるとし、中でも仮想通貨取引所である「FCoin」の新規通貨上場の投票システムであると言われています。

FCoinのFCoin GPM(Growth Project Market)という仮想通貨プロジェクトでは、未成熟な仮想通貨を上場させるためのユーザ投票を実装しています。

その際、使われる投票システムに累積デポジットトークン数ランキング(cumulative deposit number ranking)というものが使われました。

このシステムではユーザーが上場させたいトークンを取引所に送金することで投票を行います。

投票終了時点での、数が多く集まった上位トークンがFcoin GPMに上場する仕組みとなっています。

この投票は短期間に最大量のトークンの送信を引き起こすため、ガス価格を非常に高く押し上げ、イーサリアムネットワークのトランザクション量の増加へと繋がりました。

スケーリングという課題が改めて浮き彫りに

FCoinの実装による混雑と一言にいうのは簡単ですが、根本的な原因はイーサリアムのスケーラビリティのなさにあります。

一つのサービスのトランザクションの増加で、ここまで取引手数料が上がってしまうのはやはり問題です。

イーサリアムはcryptokitiiesの影響でも、一時Gas価格が高騰してしまう問題もありました。

Dappsのプラットフォームとして機能していく以上、普及に応じてトランザクションが増加していくのは当然のことですが、イーサリアムにはそれに対応できるスケーラビリティがありません。

イーサリアムではスケーリングへの解決策にサイドチェーン(plasma)やステートチャネル(raiden network)などの解決策を提案していますが、どれもまだまだ実用レベルではなく、一つのソリューションだけで解決できる問題でもないでしょう。

一方で、イーサリアムのGas高騰の問題は、EOSやTRON、Zilliqaなどの、他のプラットフォームを展開していくプロジェクトには追い風かもしれません。(EOSに関してはトランザクション手数料が0とも言われています。)

イーサリアムネットワークの発展には「スケーリング」は最も大きな課題です。

今回のGas高騰はその課題を、改めて考えさせられる一件となっています。


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