HYIP(ハイプ)とは?詐欺ってよく聞くけど本当?仕組みから解説

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この記事では、仮想通貨界隈でよく聞くHYIP(ハイプ)について詳しく説明します。

ネットでの口コミを見ると、ハイリスク・ハイリターン、詐欺などと言ったネガティブな表現が見受けられますが、本当なのでしょうか?

本記事では、HYIPの仕組みから実際の事例まで丁寧に解説します。

HYIP (ハイプ)とは

HYIP(ハイプ)は「High Yield Investment Program」略称として頭文字をとったもので、直訳すると高益投資プログラムです。

その名前からわかる通り、高配当条件の投資・投機案件を指します。

非常に幅の広い言葉で、そもそも仮想通貨とあまり関係のない概念です。

HYIPの仕組み

HYIPの仕組みは、HYIP運営者と投資家ユーザー、投資先案件で成り立っています。

HYIP運営者の基本的な仕組み

1. HYIP運営者が投資家ユーザーを第一次集客する

高配当・高利回りを前提に投資家を集めます。セミナーやパーティーなどを利用して大口の投資家を多く呼び込みます。

ただし、多くのHYIPプログラムでは、通常の投資と異なり、出したお金を返還する仕組みが存在しないことが多いです。

一定の運営益を受け取る権利(プログラムと呼ばれる)の”購入”という形で投資家ユーザはHYIPに参加します。

2. HYIP運営者は、集めた資金を高利のビジネスや投資・投機で運用

回収した資金を使ってビジネスや投資案件などで増やし資金を増やします。

高利回りの期待できるビジネスや投資案件などはそう多くないため、ビットコインなどの仮想通貨投資やMLM (マルチレベルマーケティング)と関連するものが多くなります

3. 投資家ユーザーに高配当を分配

実際に投資家ユーザーに宣言した配当を配ります。日利1%の場合、購入金額の1%を毎日投資家に配っていきます。

日利1%であれば、100日経過で購入時の原本を回収することができます。それ以降の配当は、利益となります。

MLMを利用したユーザ間のマーケティング

1. HYIPに参加しているユーザに他のユーザを紹介してもらう

多くのHYIPはMLM(マルチレベルマーケティング・ネットワークビジネス)の仕組みを採用しています。投資家ユーザーが更なるユーザーを紹介することで、紹介報酬を受け取ることができます。この紹介報酬は階層的な仕組みを持っていることがあります。

2. 配当と紹介報酬を受け取る

HYIPの運営者から配当と紹介報酬を受け取ります。紹介者を増やすことができれば、多くの配当と紹介報酬を増やすことができます。

MLMとは
MLMは商品の購入者を販売員として起用するシステムです。その販売員はさらに別の人に商品を購入してもらい、販売員として起用することができます。このように購入者を構成員として「多階層の販売員組織」を形成しながら、商品の販売活動を行なっていくビジネスモデルのことをMLMといいます。日本でのMLMはその勧誘方法に問題のあることが多くイメージが悪いですが、MLM自体に違法性はありません。

ポンジスキーム・ねずみ講との関連性

ここまでがHYIPの概要でした。HYIPが詐欺だと言われる理由は、HYIPを謳う案件の中には、ポンジスキームやねずみ講に該当するような、詐欺プロジェクトが存在するからです。

それぞれの語句について解説していきます。

ポンジスキーム

ポンジスキームとは詐欺の一種で、出資してもらった資金を運用しているように見せかけ、実際は後から参加させるユーザか集めたお金を配当と偽って渡すことでユーザーにあたかも利益が出ているかのように装うものです。

ポンジスキームの仕組み

ポンジスキームの主な流れは

  1. 投資家から資金調達
  2. 運用しているように見せかけ何もしない
  3. 新たに集めたお金を配当として渡す
  4. 高配当を実現させることでさらに多くの資金調達
  5. ユーザーが増えるにつれて、高配当を渡すことは不可能になり、破綻

というものです。

HYIPを謳う投資案件の中には、このように資金を集めて何もせずに持ち逃げしたり破綻するプロジェクトが存在します。

もちろんこれは詐欺に該当し違法です。

ねずみ講

HYIPとねずみ講についての違いも正し区認識する必要があります。

ポンジスキームをねずみ講と同じだという人がいますが、構造が全く違います。

ねずみ講の仕組み
  1. 創始者がメンバーを勧誘
  2. メンバーに入会金としてお金を払わせる
  3. メンバーには新たなメンバーを紹介すれば入会金の何割かを渡すと約束し、新たなメンバーを増やすよう指示
  4. 新たなメンバーから入会金を徴収し、創始者や初期メンバーで山分け

という風にピラミッドの上のものが儲かり、下に行くほど儲からないというシステムなのです。

ねずみ講は後から参加した、下の階層の人間が損をする仕組みには違いなく、違法行為です。

(無限連鎖講の禁止)

第三条 何人も、無限連鎖講を開設し、若しくは運営し、無限連鎖講に加入し、若しくは加入することを勧誘し、又はこれらの行為を助長する行為をしてはならない。

引用:無限連鎖講の防止に関する法律

HYIPはハイリスク

以上のように

  • HYIPは高配当の投資プログラム全般であるということ
  • HYIPの中にはポンジスキームやねずみ講に該当する詐欺プロジェクトが存在すること

を説明しました。

しかしながら、上記に該当しないHYIP案件にも以下のような大きなリスクが存在します。

会社が飛ぶことがある

会社がビットコインで資金だけ集めて飛ぶという事例が多々あります。

はじめは宣言通りの高配当を渡すことができていても、会員が増えるにつれて配当を支払い続けることが難しくなっていきます。結果として会社が破綻してしまうことがあります。

出金不能になることがある

自分のアカウント上の数字は毎回増えているのに、出金が制限されたり、資産がロックされたりすることがあります。

これも理由は会社が飛ぶのと同じで、運営元の資金が不足していて、実際に出金できるほどの資産が会社にないからです。

実際にあった事例

実際にHYIPの事例として

  • ライトライズ
  • ビットコネクト
  • USI-TECH

を紹介します。

ライトライズ(RightRise)

ライトライズ(RIghtRise)とは、イギリス政府の公認を騙って資金集めをしていた会社です。

ライトライズは、「イギリス政府公認!」「月利40%!」をフレコミにHYIPによって資金集めをしていました。

ロンブー淳さんの画像を許可なく勝手に使った日本向けのウェブ広告を製作して、話題になりました。

それでも、「優良投資先」としてHYIP界隈では認識され、多くの資金を集めていました。

ライトライズの仕組み

ライトライズが掲げていたビジネスモデルは「高速道路の速度感知センサーを開発した。これによって捕まえた違反者への罰則金4割が、会社に支払われるよう契約を結んだ」というユーザーにわかりやすいものでした。

また、出資額の利息は毎日引き落としで回収することができるシステムだったので、出資者も結果が毎日目に見えていたため、安心感を得ていたというのも大きな要因です。

突然の消失

しかし、サービス開始から4か月後の2017年3月5日に、出資金合計1億ドル以上を抱えていなくなりました。

もちろん出資していたユーザーは大きな損失を被りました。

ビットコネクト(BCC)

ビットコネクトは2016年11月にICOを実施した『プロジェクトの総称』であり、同プロジェクトが発行する仮想通貨名を『BitConnect(BCC)』と定め、通貨発行を行いました。収益方法として発表されていたのは、

  1. 所持することでの収益
  2. トレードによる収益
  3. マイニングによる収益

の3つでしたが、これだけでは何の特徴もないように見えます。

なぜヒットしたのか

ビットコネクトは『レンディング』という機能のおかげで話題となりました。

レンディングとは所持しているBCCを他の人に貸し付けることでその額に応じて利子がついて返ってくるというものでした。

2018年1月17日の暴落

レンディング機能が2018年1月17日に廃止されたことで大暴落を起こしました。

その後新たな動きとして『BitConnectX』というプロジェクトのICOを行うと発表しましたが概要はBCCと大差ありません。

USI-TECH

USI-TECHはドバイを拠点に世界中でビジネスを展開している企業で、顧客からの資金をFXの自動取引や仮想通貨のマイニングをすることで運用し、ユーザーから回収した資金を毎日1%返済し、それを140日間の払い戻しを行うことでもともと受け取っていた額を1.4倍にして返済していくというビジネスモデルです。

また、USI-TECHではMLM方式を採用しており、紹介した人が投資した額の一定割合を報酬として受け取ることができるというものです。

怪しいですが違法性はなく、運用方法にも透明性があり、世界中に利用者が70万人いたとのことでうまく運用が進んでいるかに見えました。

突然出金不能・配当停止

そんなうまくいっているかに思われたUSI-TECHでしたが、ある日突然、全ユーザーアカウントの残高がゼロになり出金できず、受け取れるはずの配当もなくなってしまいました。

会社側は新たな報酬体系への移行により、アップデート中と説明していますが、その実情は明らかになっておらず、一説によるとアメリカの取締役の人がミスで多額の損失を出してしまったという話もあがっています。

一見整合性があるように思われる投資案件でもこのように、突然滞ってしまうことがあり、やはりハイリスクであることには違いありません。

USI-TECHはアプデート完了次第また出金や配当を再開すると発表していますが、実際に行われるかどうかには疑問が残ります。

HYIPに関する「はじめてのビットコイン」の意見

投資としてはハイリスク・ハイリターンでオススメしにくい

HYIPという言葉は定義が幅広く、一概に良い悪い・詐欺かそうでないかを論じることは難しいです。

仮に詐欺でない、違法性の無いHYIPであったとしても、高配当を実現するためのハードルは高く、プログラムが破綻する確率は高いです。

HYIPはハイリスクであることを理解して、それでも投資する価値があるのかをしっかり考えるようにしましょう。基本的にはオススメできません。

HYIPの採用しているマーケティング手法は面白いかも

しかしながら、HYIPの活用している仮想通貨をMLMと組み合わせた仕組みは、現状では怪しいという見方は否定できませんが、やり方次第では違法性のない効果的なマーケティング手法になりえます。

海外の取引所でもBINANCEのアフィリエイトプログラムなどは、MLMに近いマーケティング手法を採用して爆発的に利用者数を伸ばしています。

登録者が更に友人などを紹介することで、サービス内の利用手数料の一部を仮想通貨として受け取るというモデルを階層化させたマーケティング手法はかなり可能性があると感じます。
もしかしたら、今後怪しいイメージを払拭してこのようなマーケティング手法がメジャーになる可能性はあるかも知れないので注目しておきましょう。


仮想通貨 用語解説